kenzoestate

ナパ・ヴァレー便り―葡萄樹の仕立て、赤ワインのブレンド

ナパ・ヴァレー

ナパ・ヴァレーにあるケンゾー エステイトのワイナリーより近況が届きました。ケンゾー エステイトのワインが作られる葡萄畑、ワイナリーの雰囲気を少しでも感じていただけたら幸いです。

【畑の風景】最高品質の葡萄を育てる仕立て

ケンゾー エステイトのきれいに整えられた葡萄畑をご覧になったことがあるでしょうか。その美しさの秘密は葡萄樹の仕立て法です。今日はそのひとつをご紹介します。

葡萄樹の列を挟むように、2本のワイヤーを3段に張っているケンゾー エステイトの葡萄畑。枝が伸び始めると、葡萄畑の作業者が好き勝手に伸びる枝々を一本一本整えて、ワイヤーとワイヤーの隙間に挟み込みます。さらに、ワイヤーにクリップを留めて枝を固定することで、左右に倒れることなく、空に向かって直立に伸びるようにするのです。

そして、枝が伸びるにつれて上段のワイヤーに挟み込み、クリップで留めて固定していき、最終的に葡萄樹一本の仕立てに使用するクリップは約10個。この仕立てを毎年、ケンゾー エステイトの葡萄樹約38万本に一本一本、手作業で行っていくのです。

気が遠くなるほど大変な作業ですが、最高品質の葡萄を育てるためには欠かすことができません。この仕立てにより、枝や葉が混み入らないため風通しや日当たりがよくなり、カビや病気を防ぐことができ葡萄が健康に成長します。また、葡萄の実に太陽の光がまんべんなく当たり、理想的なテイストが葡萄に生まれるのです。

こちらの写真は、「紫鈴 rindo」に使用することが多い、テイスティング棟から見渡せるカベルネ・ソーヴィニヨンの畑での仕立ての様子です。

ナパ・ヴァレー
ナパ・ヴァレー
2本のワイヤーの間に葡萄樹の枝を挟み込んでいきます。
ナパ・ヴァレー
ワイヤーにクリップを留め枝が垂直に伸びるようにします。

このように育てたカベルネ・ソーヴィニヨンを使用している「紫鈴 rindo」。最新ヴィンテージ「紫鈴 rindo 2019」の香りや味わいなどの詳細は、こちらのページ でご覧いただけます。

【ワイナリー】2020年ヴィンテージの赤ワインをブレンド

ワイナリーでは2020年ヴィンテージの赤ワインのブレンドを行っています。ケンゾー エステイトで栽培している黒葡萄の品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルドの5種類です。これらの黒葡萄はマイクロ・クライメイト(微気候)のため同じ品種であっても区画ごとに異なる特色、味わいを持っています。そのため、別々のロットとしてそれぞれ発酵、熟成させていて、2020年は35種類の赤ワインのコンポーネント(構成要素となるワインの種類)を作りました。

これらのコンポーネントをワインメーカーが丁寧に一つひとつテイスティングし、「藍 ai」「紫 murasaki」「紫鈴 rindo」「明日香 asuka」にふさわしいセパージュを決めていき、2020年の赤ワインができあがっていくのです。

【ナパのおすすめ情報】野外ロックフェスティバル「BottleRock」

初夏のナパはさまざまなイベントが行われる賑やかな時期。日本のお客様にはあまり知られていませんが、年1回、ナパで開催される野外ロックフェスティバル「BottleRock」は見逃せないイベントのひとつです。

広い野外会場に大小複数のステージが設置され、観客はナパの有名ワイナリー、レストランが提供するワインとフードを味わいながら、好きな音楽を自由に楽しめる、ワインと音楽好きには夢のようなイベントです。近年の参加ミュージシャンはブルーノ・マーズ、マルーン5、スティーヴィー・ワンダー、イマジン・ドラゴンズ、ニール・ヤングなどで、2022年にはメタリカ、ピンクを含む50以上のバンドが出演しました。

たとえばケンゾー エステイトのワイナリー訪問の時期を初夏に合わせて、BottleRockを体験してみてはいかがでしょう。ただチケットは発売とほぼ同時に売り切れるので、早めの準備をおすすめします。

ワイナリーツアーについて詳しくは、こちらのページでご覧いただけます。